画像提供:Marina Militare

イタリアの造船企業であるフィンカンティエリ(Fincantieri)は2026年9月28日(月)、インドネシア国営の造船会社であるPT PAL Indonesiaと、インドネシア海軍の空母「KRIスリウィジャヤ(KRI Sriwijaya)」の将来的な近代化計画に関する協力覚書(MoU)を締結したと発表した。同艦は旧イタリア海軍の空母「ジュゼッペ・ガリバルディ(Giuseppe Garibaldi:551)」で、9月18日(金)にイタリアからジャカルタへ到着している。

覚書はジャカルタで締結され、フィンカンティエリ海軍艦艇部門のマウロ・マンジーニ営業担当副社長と、PT PAL Indonesiaのジェノド・カハルディン社長が署名した。両社は今後、「KRIスリウィジャヤ」の近代化について、それぞれの技術や知見を組み合わせ、実施する作業の範囲や責任分担を共同で定める。艦を設計・建造したフィンカンティエリが船体やシステムに関する知見を提供し、PT PALは艦艇建造、システム統合、整備、支援などの能力を活用する。

近代化後は、防衛・海上安全保障任務だけでなく、人道支援や緊急事態対応を含む幅広い任務での活用が想定されている。また、イタリアとインドネシア双方の企業や技術パートナーを参加させ、先端技術の導入やインドネシア国内の技術基盤強化につなげる方針。

PT PALは9月21日(月)の発表で、インドネシア海軍参謀長のムハンマド・アリ海軍大将が、同艦について、機関や技術、装備をインドネシア海軍の作戦上の要求やドクトリン、熱帯の海洋環境に適合させるため近代化が必要との認識を示したことを明らかにしていた。PT PALは、艦の状態評価や検査、エンジニアリングレビュー、旧式化した装備の特定、新技術と既存システムの統合などを進めるとしている。

空母「ジュゼッペ・ガリバルディ」をめぐっては、インドネシア側が2026年7月にイタリアからの取得計画を進めていることを明らかにし、その後、同艦は8月にイタリアを出港。9月18日(金)にジャカルタへ到着した。インドネシア海軍では「KRIスリウィジャヤ」として、防衛任務のほか、自然災害時の対応や人道支援など「戦争以外の軍事作戦(Operasi Militer Selain Perang)」での活用も想定されている。

「ジュゼッペ・ガリバルディ」はフィンカンティエリのモンファルコーネ造船所で建造され、1985年にイタリア海軍へ引き渡された。今回の覚書は、将来の近代化計画に関する両社の協力枠組みを定めるもので、今後、近代化における作業範囲や責任、具体的な実施方法などを両社で共同して定めていくとしている。