画像提供:運輸安全委員会

石廊埼沖で2017年に発生した、アメリカ海軍駆逐艦「フィッツジェラルド(Fitzgerald:DDG-62)」と日本郵船が運用するコンテナ船「ACXクリスタル」の衝突事故に関し、当時駆逐艦に乗艦していて死亡したアメリカ海軍の乗組員の遺族などは、2019年11月18日(月)、日本郵船に損害賠償を請求する訴訟を提起した。

事故は、2017年6月17日(土)に発生したもので、衝突により、「フィッツジェラルド」では乗組員7人が死亡、3人が負傷したほか、右舷艦体中央前部外板に破口等を生じて浸水した。「ACXクリスタル」は左舷船首部のブルワークが変形するなどの損傷を負った。

日本の運輸安全委員会が2019年8月に公表した報告書によると、「フィッツジェラルド」が「ACXクリスタル」とは別のコンテナ船に注意を払い、「ACXクリスタル」に対する見張りを適切に行なっていなかったことが事故の原因とみられている。また報告書は、「ACXクリスタル」についても、昼間信号灯の照射を行なっていたものの、相手船の動作を理解することができないときは警告信号を行う必要があったと指摘している。

今回、訴訟を提起したのは遺族7名と当該事故で負傷したと主張する乗組員やその配偶者など57名。日本郵船が事故の被害者に対して損害賠償責任を負うと主張し、ルイジアナ州東部連邦地方裁判所で提訴した。請求金額の合計は、2億8千7百万米ドルと利息、費用等となっている。


情報発表元:日本郵船 - 当社に対する損害賠償請求訴訟の提起に関するお知らせ
 
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