画像提供:日本郵船

日本郵船は2020年4月1日(水)、自社養成の海技者である森映宏さんをを同日付けで船長に登用した。同社は2006年に自社でゼロから海技者を養成する制度を開始し、一般大学卒の海技者を船長に登用するのは邦船社としても初となる。

日本人船員は従来、商船大学または商船高専を卒業し、海技士免許を取得するための過程を修了した学生が唯一の採用ソースだった。日本郵船は、幅広いソースから安定的に人材を確保することを目的に、他の外航船社に先駆けて自社養成の海上職社員の採用を開始、自社養成海上職社員のキャリアパスは商船系教育機関出身者と区別せず、入社後15、16年目を目処に船長・機関長に登用することをモデルコースとしており、今回の登用もそれに沿ったもの。

森映宏さんは2006年に4年制一般大学を卒業し、同年に自社養成制度の第1期生として日本郵船に入社した。入社後は海技大学校に入学し、新設された課程で基礎知識を学んだ後、航海訓練所の帆船実習と社船実習を経験し、2008年に3級海技士免許(航海)を取得、その後は航海士として自動車船、LNG船、ドライバルク船などで乗船経験を積み、2019年には1級海技士の免許を取得していた。

日本郵船の日本人海技者は、2020年現在約600人で、このうち自社養成の海技者は100人を占め、採用人数も12年度以降は自社養成枠採用と商船系教育機関卒採用がほぼ同人数で入社している。日本郵船は、今後も人材の多様性や豊富な経験をもつ船員の育成を継続し、さらなる安全な海上輸送サービスを提供するとしている。


情報発表元:日本郵船 - 初の自社養成船長が誕生
 
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