
神戸市中央区の「神戸メリケンパークオリエンタルホテル」は、2025年11月1日(土)、「灯台記念日」にあわせ、館内に設置された日本で唯一の「ホテルに建つ公式灯台」を一般公開する。公開時間は15時から17時までで、当日は神戸海上保安部職員による灯台の役割や歴史に関するガイドも実施される予定。ガイドは15時30分からと16時30分からの2回、各回15分程度で行われる。公開場所は館内14階バルコニー。
この灯台は、1964年に旧オリエンタルホテルにて、日本で初めてホテル屋上に設置された公式灯台を前身とする。旧ホテルは1995年1月17日(火)の阪神・淡路大震災で全壊し営業を停止したが、同年7月7日に神戸メリケンパークオリエンタルホテルとして新たに開業し、灯台も継承された。ホテルのオープニングレセプションが行われた同日19時7分には、777発の花火とともに灯台が再点灯され、以降一日も欠かすことなく神戸港を行き交う船の安全を見守り続けている。
14階バルコニーには、灯台とともに旧ホテルから継承された昭和天皇の歌碑も設置されている。1956年に神戸を訪れた昭和天皇が、ホテル屋上から見た神戸みなと祭の海上提灯行列の光景に感銘を受け、翌年の宮中歌会始の儀で「灯」を題に詠んだ歌が刻まれている。
また、1964年のホテル建替え時に壁面装飾として取り付けられた2体の鬼瓦も、神戸開港150年を迎えた2017年に再設置され、現在はホテル正面玄関にて一般に公開されている。鬼瓦は震災からの復興と神戸の平和を象徴する文化財として位置づけられている。
情報発表元:株式会社ホテルマネージメントジャパン - 【神戸メリケンパークオリエンタルホテル】日本で唯一のホテル公式灯台を灯台記念日11月1日(土)に一般公開【関連ジャンル】 港湾 : 神戸港 中突堤