画像提供:今治造船

今治造船グループの多度津造船は2025年7月1日(火)、建造を進めていた商船三井向け7,000台積みのLNG燃料自動車運搬専用船「ANGELITE ACE」を竣工し、引き渡した。

「ANGELITE ACE」は環境負荷の低減を目的にLNGを主燃料とする仕様で建造され、従来の重油燃料船と比較してCO2排出量を25〜30%削減し、SOx排出はほぼ100%削減、NOx排出についてもEGR(排ガス再循環システム)との併用により80〜90%の削減を実現している。LNG燃料タンクから発生するBOG(Boil Off Gas)は、発電機およびボイラーで有効活用される設計となっており、船全体として高い環境性能を備えている。

艙内にはバルクヘッドレス構造を採用し、従来より幅広で直線的なスロープを配置することで、車両の走行経路を単純かつ明確にし、荷役作業の安全性と効率を向上させている。さらに、リフタブルデッキを装備しており、デッキの高さを調整することで、乗用車に加えてトラックやトレーラーなどの高車両の積載にも対応可能となっている。

同船の主要目は、全長199.93メートル、幅38.0メートル、深さ38.76メートルで、載貨重量は18,473トン、総トン数は77,695。主機関にはMAN Energy Solutions製の6S60ME-C10.5-GIを搭載し、航海速力は約18.0ノット。船級は日本海事協会(NK)、船籍はリベリア登録となっている。


情報発表元:今治造船 - LNG燃料自動車運搬専用船「ANGELITE ACE」竣工
 
【関連ジャンル】
 海運事業者 : 商船三井