画像提供:Centers for Disease Control and Prevention

アメリカ疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は2021年12月30日(木)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大状況に係るクルーズ旅行の警戒レベルを、これまでのレベル3「High」から最高位のレベル4「Very High」に引き上げた。

レベルの引き上げに伴い、CDCはアメリカ国民に対し、ワクチン接種状況に関わらずクルーズ旅行を控えるよう呼びかけている。ワクチン接種した旅行者でも、新型コロナウイルスの変異株を媒介し感染拡大に繋がるリスクがあることを理由に挙げているほか、クルーズ船内での感染拡大のしやすさも指摘している。

CDCは今回の警戒引き上げについては、オミクロン株の変異種確認以降、クルーズ船での感染報告事例が増えている状況を反映したものとしている。実際に2021年12月中に、アメリカを発着する複数社のクルーズ船において、ワクチン接種を完了している乗客においても感染が確認される事例が相次いでいる。

なお、今回の警戒レベル引き上げに対し、クルーズライン国際協会(Cruise Lines International Association:CLIA)は声明を発表、クルーズ船で陽性が確認されたケースは陸上よりもはるかに少なく、乗船人口の割合のなかでも非常に少数であり、船内・陸上における医療資源への負荷はほとんどないと主張している。この上で、他の交通手段等を上回る対策を施しているクルーズ業界に特定した警戒引き上げに失望し、同意できないとしつつも、引き続きCDCと協力して安全確保に努めると表明している。


情報発表元:CDC - COVID-19 and Cruise Ship Travel
 
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