画像提供:防衛装備庁

防衛省 防衛装備庁は2019年8月30日(金)、「研究開発ビジョン」を公表し、水中防衛の取組について明らかにした。同庁はこの中で「無人機母艦(USV)」に関する構想を初めて示した。

防衛省の「研究開発ビジョン」は、先進的な研究を中長期的な視点に基づいて体系的に行うため、今後の日本の防衛に必要な能力の獲得に必要な技術について、技術的課題やロードマップを提示した文書。

今回、水中防衛システムの構成要素として示された「無人機母艦」は、小型の水中無人機(UUV)を投入・揚収し、無人航空機(UAV)を発着艦させるとともに、これらの無人機にエネルギーや物資等を補給することで、無人機による広域/常時継続的な警戒監視を支援する艦船。防衛省は主要機能として、自律航走や小型UUVの自動投入・揚収、UAVの自動発着艦、UUVへの水中給電を挙げている。

無人機母艦は、数ヶ月の安定的な運用ができる滞洋性を想定しているが、研究開発ビジョンでは、技術課題として耐候性、ステルス性の確保を挙げている。また、近傍無人機の管制、水中通信にも技術課題があるとしている。

なお、研究開発ビジョンのロードマップでは、無人機母艦は、2029年から2038年頃までに研究開発により獲得する項目として記載されている。


情報発表元:防衛省 - 研究開発ビジョン~多次元統合防衛力の実現とその先へ~(令和元年8月)
 
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