画像提供:DGA(Direction générale de l'armement)

フランス国防省とフランス装備総局(DGA)は2026年10月6日(火)、フランス海軍の原子力潜水艦「ル・ヴィジラン(Le Vigilant:S 618)」から、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「M51.3」の試験発射を実施し、成功したと発表した。

今回の発射は、フランス北西部フィニステール県の沖合で、「スメルトリオス(SMERTRIOS)」作戦の一環として実施されたもの。「ル・ヴィジラン」の定期的な大規模整備・修理後に、同艦のミサイル発射システムの運用能力を確認することを目的として実施された。M51.3を戦略原潜から発射するのは今回が初めてとなる。

発射されたミサイルに核弾頭は搭載されておらず、飛行中はDGAのミサイル試験部門が、ミサイル追跡艦「モンジュ(Monge:A 601)」などを使用して飛行状況を追跡した。ミサイルの落下区域は、陸地から数百km離れた北大西洋上に設定された。フランス国防省は、発射が同国の国際的な義務を遵守して実施したとしている。

発射にはエマニュエル・マクロン大統領も立ち会い、フランス海軍の駆逐艦「オーヴェルニュ(Auvergne:D 654)」に乗艦して発射を視察した。マクロン大統領は今回の成功について、フランスの核抑止力の信頼性を改めて示すものだと評価し、DGA、原子力・代替エネルギー庁(CEA)、アリアングループ、ナバル・グループ、フランス海軍の関係者を称賛した。

M51.3は、フランスの潜水艦発射弾道ミサイル「M51」の3番目の改良型で、2025年10月24日に運用が開始された。新型核弾頭「TNO-2」に対応し、従来型と比較して射程、命中精度、敵のミサイル防衛網を突破する能力が向上している。

フランス国防省は、M51.3の導入を核抑止力の海洋戦力の近代化における重要な取り組みと位置付けており、今回の発射によって「ル・ヴィジラン」の兵器システムの運用能力が確認されたとしている。