画像提供:JAMSTEC

海洋研究開発機構(JAMSTEC)と横須賀市は、2026年1月24日(土)と25日(日)に、海洋地球研究船「みらい」の退役を記念したイベントを開催する。「みらい」は、2025年12月をもって28年間の任務を終了し、退役を迎える。

「みらい」は日本初の原子力船「むつ」を前身とし、1996年にディーゼル機関へ改装後、海洋地球研究船として再就航した船舶で、優れた耐氷性と航行性を活かし、JAMSTECの船舶では初となる北極航海を実現。北極海、赤道域、大西洋、インド洋などを航行し、地球58周分に相当する約230万kmを航海した。観測対象は海、大気、生物、海底と多岐にわたり、荒天が多い海域においても高精度なデータ収集を行い、海洋地球の観測研究に寄与してきた。

退役記念イベントは、シンポジウムと船舶一般公開の2本立てで構成されている。2026年1月24日(土)には、横須賀市立横須賀総合高等学校SEAホールにて「みらい」のこれまでの活動を振り返るシンポジウムが14時から16時まで(受付は13時30分から)開催される。プログラムでは、JAMSTECの山室悠太氏による「みらい」についての解説や、藤原周氏による北極観測と船内生活の報告、野口真希氏による北西部北太平洋に関する講演が予定されている。また、これらの講演者と市内高校生によるパネルディスカッションも実施され、「みらいの海、未来へのバトン~地球規模の課題を身近な横須賀から考える~」をテーマとする対話が行われる。参加費は無料で、定員は300名。事前申込制の先着順となっており、受付は2025年12月1日(月)9時から2026年1月19日(月)17時までe-kanagawaの申込窓口で行われる。

2026年1月25日(日)には、横須賀新港1・2号岸壁にて、「みらい」の一般公開が10時から15時まで開催される。船内では乗組員らによる説明が行われ、見学者には記念品が配布される予定。開会式は9時45分から関係者によって実施され、横須賀市立横須賀総合高等学校の吹奏楽部による演奏が10時から予定されている。フードトラックの出店も計画されている。入場は無料で、事前申込は不要。荒天時は中止となり、開催可否は当日8時以降に横須賀市コールセンターで確認が可能。

また、退役記念イベントにあわせて、スタンプラリーや関連展示、連携企画も実施される。スタンプラリーは、船舶一般公開会場のほか、いちご よこすかポートマーケット、東京九州フェリー横須賀ターミナルの3か所で実施され、スタンプを全て集めた人には記念品が贈呈される。展示は両会場で「みらい」に関するパネル等が予定されており、東京九州フェリー横須賀ターミナルではJAMSTECグッズの物販も行われる予定。また、カフェコーナーやお土産コーナーの出店も予定されており、温かい飲み物や軽食、横須賀海軍カレーなどが販売される。


情報発表元:横須賀市 - JAMSTEC海洋地球研究船「みらい」退役記念イベント
 
【関連ジャンル】
 港湾 : 横須賀港
 海運事業者 : 海洋研究開発機構