画像提供:横浜市ふるさと歴史財団

横浜市ふるさと歴史財団は2025年9月2日(火)から、横浜開港資料館の中庭にある通称「たまくすの木(玉楠)」の維持管理を目的とした寄附金の募集を開始した。寄附は同館新館受付にて受け付け、1口300円で、先着500人に対して記念の「御樹印」が頒布されている。

たまくすの木は、嘉永7(1854)年に来航したペリー提督の随行画家ハイネによって描かれた「ペリー提督・将兵の横浜上陸図」にもその姿が見られるなど、横浜の開港以前からこの地にあったとされている歴史的な樹木。慶応2(1866)年の横浜大火や大正12(1923)年の関東大震災で焼失したが、いずれも根から芽吹き再生を遂げた。震災後には旧英国総領事館の正面に植え替えられ、昭和63(1988)年11月1日には横浜開港を象徴する地域文化財として登録された。

今回頒布される御樹印は、江戸時代の大火と関東大震災を乗り越えたたまくすの木の生命力をイメージして筆文字で表現したものを中央に据え、その周囲に現在のたまくすの木とペリー提督の上陸を描いた上陸図をあしらった図柄となっている。クラウドファンディングによって制作され、2025年7月10日(木)に開催されたバリアフリーデッキ完成記念セレモニーにて支援者へ先行頒布された記念品で、今回一般にも頒布されるかたちとなった。日本語と英語による解説付きで、たまくすの木の歴史を知る手がかりとしても活用される。

寄附金は、たまくすの木の土壌改良や枝葉の剪定、バリアフリーウッドデッキのメンテナンスのほか、敷地内樹木の保全活動などに活用される。維持管理業務は、資料館を運営する横浜市ふるさと歴史財団と協定を結ぶ一般社団法人日本樹木医会神奈川県支部(かながわ樹木医会)が担う。


情報発表元:横浜市開港資料館 - 横浜開港の歴史「たまくすの木」の維持管理にご寄附を頂いた方に「御樹印」を頒布します!
 
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