画像提供:瀬戸内海汽船

瀬戸内海汽船は2025年9月5日(金)、広島・呉〜松山航路に2026年4月(予定)に就航する新造高速船「リニアジェット」の船名を「AIVINT(アイヴィント)」に決定したと発表した。同船は、同社創立80周年記念事業の一環として導入が進められているもので、従来の「スーパージェット」に代わる次世代高速船として運航される見通し。

新船名「アイヴィント」は、一般公募により選定されたもので、応募総数は2,174件にのぼった。命名者となったのは広島県在住の応募者で、旧国名である安芸国(A)と伊予国(I)を結ぶ“風”をイメージし、ドイツ語で風を意味する「ヴィント(WIND)」を組み合わせた名称とされた。採用された応募者には副賞として旅行商品券3万円分、記念品、就航式への招待が贈られる。

最終候補には、「ウィアマリス(Via Maris)」「シーアウラ(SEA AURA)」が残り、一次選考通過案として「アウラノーヴァ」、「アストリード」、「カザナギ」、「カナタ」、「シーテルツェット」、「シーファルコン」、「ときめきDREAM」などの名称が挙げられていた。

新造船「リニアジェット アイヴィント」は、広島県尾道市の瀬戸内クラフトが建造を担当する。船体は全長31.5メートル、全幅7.0メートル、総トン数約120トンで、旅客定員は約100名。推進器にはドイツ・フォイト社の「フォイト・リニアジェット」を採用し、高速航行性能と燃費効率を両立する設計となっている。エンジンにはドイツ製MTUを搭載する。

外観デザインは、2019年に同航路に就航したクルーズフェリー「シーパセオ」を手掛けたGKデザイン総研広島が担当し、「新しい風」をテーマに、アクティブなブルーとコントラストを効かせたホワイト、アクセントにレモンイエローを配した配色を採用、全体は水平基調の滑らかなフォルムに斜めの造形を織り交ぜ、風を受けて進むクリーンな推進感を表現している。

船内設備としては、インフォメーション、運航情報モニター、フリーWi-Fi、多目的トイレ、モバイル用電源などが整備される予定で、静粛性にも配慮した快適な船旅を提供する構想となっている。


情報発表元:瀬戸内海汽船 - 来春就航 瀬戸内海汽船 新造リニアジェット船名決定のご案内
 
【関連ジャンル】
 海運事業者 : 瀬戸内海汽船