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JR九州は2024年12月23日(月)、子会社であるJR九州高速船において、船舶事業から撤退することを決定したと発表した。これは同日開催された取締役会において決議されたもの。

JR九州高速船は、「QUEEN BEETLE(クイーン・ビートル)」の安全管理体制の見直しや船体へのハード対策を含めた運航再開への準備を進めてきた。しかし、外部専門家の意見を受けた検討の結果、船体のクラック発生リスクを完全に払拭することは難しく、確実な安全が担保できないと判断され、事業継続の可能性を含めた総合的な判断のもと、船舶事業からの撤退が決定された。

JR九州高速船は、2005年に設立され、福岡市博多区に本社を構える海上運送事業者で、主に日韓航路の運航を担ってきた。2024年12月23日現在の従業員数は70名で、JR九州が100%出資する完全子会社。同社の直近の経営成績は、2023年3月期は売上高が2億7,700万円で経常損失が6億9,400万円、2024年3月期は売上高16億7,900万円、経常利益が3,300万円と黒字となった。2025年3月期第2四半期では売上高が5億1,400万円、経常損失が4億2,400万円となっている。

今後、事業撤退に関わる届出や調整が完了次第、船舶事業は廃止される予定。その後の必要な捜査の対応等が完了次第、会社は清算される見込み。なお、本件がJR九州の連結業績に与える大きな影響はないと見られており、今後も新たな情報が生じた際には速やかに公表するとしている。


情報発表元:JR九州 - JR九州高速船株式会社の船舶事業撤退に関するお知らせ
 
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 海運事業者 : JR九州高速船