水産庁は2024年6月14日(金)、クロマグロの産卵場である南西諸島周辺海域において、同庁の漁業調査船「開洋丸」がクロマグロの産卵行動の撮影に成功したと公表した。
漁業調査船「開洋丸」は、水産研究・教育機構の調査員が乗船し、クロマグロ仔魚の分布量調査を実施した。この調査の中で、船の周囲で産卵行動を行うクロマグロ親魚の群れを発見し、産卵する様子を撮影することに成功した。同庁は、これまで多くの謎に包まれていた自然環境下でのクロマグロの産卵行動の観察・記録は、世界的にも非常に貴重なものだとしている。
クロマグロの産卵は、1尾のメスを複数のオスが数珠つながりとなって、弧を描くようにして追尾する行動をとる。今回、水産庁が公開した動画では、クロマグロの群れが水面近くを遊泳し、放卵・放精により水面が青白くなる産卵の様子が確認できる。なお、複数の専門家による直接・映像の目視にて、本種をクロマグロと判断、同時に受精卵を採取しており、調査後に実施するDNA分析により種を同定するとしている。
漁業調査船「開洋丸」による今回の調査は5月31日(金)から実施されており、6月21日(金)まで継続して実施される予定となっている。その後同船は、6月21日(金)から6月24日(月)まで那覇港に寄港する予定。
■水産庁 「水産庁漁業調査船「開洋丸」がクロマグロの産卵行動の撮影に成功しました!」
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