商船三井、商船三井グループ2社と商船三井フェリーなど6社で構成されるコンソーシアム企業は、2022年2月6日(日)から2月7日(月)にかけ、北海道苫小牧港から茨城県大洗港に向けて、商業運航内航大型カーフェリーによる無人運航実証実験を実施し、これに成功したと公表した。
今回の実証実験は、商船三井フェリーの内航大型カーフェリー「さんふらわあ しれとこ」の実際の商業航海ルートで実験を行い、世界で実施された無人運航の中で最長距離となる約750km、かつ、昼夜を跨いで最長時間となる約18時間を航行した。商船三井は、開発要素である「自動離着桟技術」、「自動避航システム」、「物標視認画像処理・測距技術」が、このような長時間の航海においても、正常に機能することを確認したことも、今回の試験における意義として強調している。
コンソーシアムは、三井E&S造船や古野電気、井本船舶、A.L.I. Technologies、商船三井フェリー、MOLマリン&エンジニアリングで構成されており、今回の実証実験に至るまで、MOLマリン&エンジニアリングが所有するシミュレーターを使用した自動避航等の検証や実船での検証実験なども実施されている。同コンソーシアムの構成企業では、1月下旬にも内航コンテナ船の無人運航の実証実験に成功している。
なお、現時点での課題として、センシング技術の向上や避航ルートをさらに乗組員の感覚に近づけること等が挙げられており、日本財団が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」における無人運航船実現に向けた活動を通して得た知見と、コンピュータービジョン等のAI技術を融合していくことで、これらの課題を解決し、引き続き安全運航強化と船員の労務負担軽減を目指すとしている。
情報発表元：商船三井 - 大型カーフェリーを用いた世界最長距離・最長時間の無人運航実証実験に成功！【関連ジャンル】 船舶 : さんふらわあ しれとこ 海運事業者 : 商船三井 海運事業者 : 商船三井フェリー
