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海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、2019年3月1日(金)、地球深部探査船「ちきゅう」で実施している南海トラフ地震発生帯掘削計画「プレート境界断層に向けた超深度掘削」について、紀伊半島沖熊野灘に位置する「C0002地点」の掘削を終了すると公表した。

掘削計画は、国際深海科学掘削計画(IODP)第358次研究航海として実施されているもので、今回、掘削終了が公表された「C0002地点」は、地層の激しい変形や断裂を伴う複雑な地質構造場にある。海底下の地質や物性の変化を連続的に計測しながら掘り進め、地層を伝わる弾性波速度が高速になる層や、プレート境界断層を目指すこと等により、南海トラフにおける巨大地震の発生メカニズムを解明することを目的に掘削が行われていた。

「C0002地点」では、最深地点からの枝掘りにより、掘削を継続する計画が採用されていたものの、同地点の地質構造が予測していた以上に掘削が困難なものであったため、今回、プレート境界断層より浅い深度で掘削は終了となった。

なお、同地点における掘削では、科学掘削としては世界最深の掘削深度記録を更新し、2018年12月に海底下3,262.5メートルまで到達している。


情報発表元:海洋研究開発機構 - 地球深部探査船「ちきゅう」による国際深海科学掘削計画(IODP)第358次研究航海 「南海トラフ地震発生帯掘削計画:プレート境界断層に向けた超深度掘削」における C0002地点での掘削の終了と今後の予定について
 
【関連ジャンル】
 船舶 : ちきゅう
 海運事業者 : 海洋研究開発機構