画像提供:文部科学省

文部科学省は、2026年8月28日(金)に公表した令和9年度予算の概算要求の中で、東京海洋大学の練習船「海鷹丸」の代船建造に向けた「災害支援機能を有する練習船整備事業」に28億円を要求した。事業は5年国債で実施され、総事業費は211億円が予定されている。

現行の「海鷹丸」は4代目で、2000年に竣工した。国内の大学、高等専門学校が保有する練習船の中で最も規模が大きく、竣工から2024年度までに海洋科学専攻科修了者771名を輩出したほか、同専攻科を含め延べ1,793名の学生が乗船している。一方、耐用年数の20年を超え、老朽化が進行しており、修繕費も年々上昇している。

文部科学省では、海洋産業でICTを活用した技術改革が進み、より高度な知識や技術を持つ人材への需要が高まっていることに加え、災害支援機能など練習船に求められる役割も変化しているとして、最新の教育研究設備と災害支援機能を備えた代船を建造する計画。

新船では、自動運航など次世代船舶に対応できる海技士の育成や、スマート水産業に対応する人材育成を進めるため、360度俯瞰モニターやAIによる機械学習、高速ネットワーク通信などの導入が想定されている。研究面では、自動観測機能の充実や、観測データをリアルタイムで陸上へ送信できる機能が盛り込まれる。

災害時には、給電、給水、給油、通信、居住空間の提供、情報収集などに活用し、練習船を一時的な避難所として使用することも想定。衛星高速通信を開放して情報提供を行う機能も盛り込まれるほか、女性船員向けのシャワーなど専用設備を複数設置し、船内環境の改善も図られる計画となっている。



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