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防衛省は2024年8月30日(金)、令和7年度予算の概算要求の概要を公表した。この中で、民間輸送力活用事業として実施しているPFI(Private Finance Initiative:民間資金活用)船舶の確保に関して、その概要を明らかにした。
PFI船舶は、自衛隊の海上輸送力確保の一部を民間に委ねることを目的に、2016年から防衛省と高速マリン・トランスポート株式会社との間で締結された契約に基づき運用されている船舶。2016年3月から1号船舶として、元津軽海峡フェリーの「ナッチャンWorld」が、2号船舶として元新日本海フェリーの「はくおう」が運用されているが、現在の両船の契約は2025年12月で終了する。
2023年に公表された令和6年度予算の概算要求では、2025年12月の契約満了後も民間船舶を活用した輸送体制に空白を生じさせないよう、新たに2隻のPFI船舶を確保するとして325億円が計上されていたが、今回公表された令和7年度予算の概算要求では、PFI船舶を2隻から8隻体制へ拡大する方針が示された。追加分の民間船舶6隻については、2025年度に公募、契約締結を行う計画で、運用は2026年度から2028年度以降にかけて開始される。
なお、6隻のPFI船舶については「南西地域の島嶼部へ部隊等を輸送する海上輸送力を補完するため、車両及びコンテナの大量輸送に特化したPFI船舶」として確保される計画で、今回の概算要求では509億円を計上、さらに、PFI船舶使用した部隊、装備品等の輸送訓練や港湾入港検証を実施費用として別途16億円も計上されている。
情報発表元:防衛省 - 防衛力抜本的強化の進捗と予算-令和6年度概算要求の概要-【関連ジャンル】 海運事業者 : 海上自衛隊