
南海電気鉄道は2026年3月30日(月)、子会社の南海フェリーが運営する和歌山〜徳島間61kmのフェリー事業から撤退すると発表した。撤退時期は2028年3月末を目途としている。
南海フェリーも同日、親会社の発表を受けてフェリー事業から撤退すると公表した。撤退期日までは従来通り安全運航を続けるとしている一方、船舶、設備の老朽化や従業員の確保などにより安全運航に支障が生じる恐れがある場合には、撤退時期を早める可能性があるとした。正式な時期は今後の状況を踏まえて改めて公表するとしている。
南海フェリーは1975年8月20日(水)に設立された。以後50年間にわたり、和歌山県と徳島県を結ぶ交通手段として運航してきたが、1998年4月5日(日)の明石海峡大橋開業に伴う神戸淡路鳴門自動車道の開通以降、本州四国連絡の主要ルートが陸路へ移行したことに加え、人口減少と少子高齢化に伴う利用者減少が続いていた。さらに2020年度以降は新型コロナウイルス感染拡大が収入減少に影響した。
こうした状況のなか、同社は和歌山県、徳島県と両市などの支援を受けながら、各種キャンペーンの実施や企画乗車船券の発売など収入回復策を進めてきた。あわせて、航路を維持し公共交通機関としての社会的責任を果たすため、経営合理化やコスト削減にも取り組んできたが、近年の燃料費高騰は大きく、抜本的な収支改善には至らなかった。コロナ禍による打撃も深刻で、多額の債務を抱え、2021年度以降は債務超過の状態が続いているという。
船舶面では、現在運航している「フェリーかつらぎ」が就航から26年を経て老朽化が進み、更新時期を迎えている。2019年6月27日(木)には「フェリーあい」を新造更新し、2隻体制を維持してきたが、「かつらぎ」の更新は財務面で厳しい状況にあると判断した。「あい」1隻での運航継続も検討されたものの、効率的な運航と経営は不可能と判断し、事業撤退を決めたとしている。
情報発表元:南海電気鉄道 - フェリー事業からの撤退について







