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伏木富山港・海王丸財団は2026年3月12日(木)、帆船海王丸の大規模修繕実施方針を公表、2030年の建造100周年に向けて2027年度に大規模修繕を実施する方針を示した。
建造から96年が経過した帆船海王丸は、マストや甲板などの老朽化が進行し、応急的な修繕では対応が難しい箇所が増えている。公表によれば、総帆展帆や海洋教室、一般公開などの活用事業を安全に継続するには大規模な修繕が必要な状態にあり、修繕費用や維持管理費用も増大傾向にあるとしている。
こうした状況にありつつも帆船海王丸は100歳以降も「生きた船」として保存し、当面は総帆展帆や一般公開、海洋教室などの現行事業を安全に実施する考えが示された。大規模修繕では、2027年度に上架による定期検査を受け、総帆展帆や一般公開、海洋教室を安全に実施するため、船体や設備の必要な修繕を行う。実施内容は、定期検査受検に必要な事前準備、入出渠と曳船、外板等補修、受検関連工事、帆装補修、空調装置等改修、木甲板張替工事が実施される。
修繕費用については、定期検査受検は0.28億円、入出渠と曳船は3.78億円、外板等補修は1.94億円、受検関連工事は0.67億円、帆装補修は3.67億円、空調装置等改修は0.90億円、木甲板張替工事は0.50億円を見込む。外板等補修では穴の開いている箇所や消耗の著しい箇所を補修し、錆打ち、防食アルミの更新、塗装を行う。帆装補修ではゲルン台や支柱ワイヤー類を更新し、木甲板は腐食の進行が著しい箇所を張り替える。空調装置については一般公開や海洋教室の継続を前提に、船内の空調装置一式を更新する。これらの総額は概算で11.74億円とされているが、今後の物価上昇などで上振れする可能性があるとしている。修繕は海王丸の所有者である伏木富山港・海王丸財団が実施し、修繕費用には富山県と射水市の公的資金を充てる。木甲板など劣化が進み修繕が望ましい箇所については、クラウドファンディングの実施などで寄附を募り、可能な範囲で修繕するとした。
工程は2026年度から2028年度にかけて計画されている。2026年度には支柱ワイヤーと金具類の調達、特殊加工を進める。2027年度には外板、タンク内検査や係留設備の取り外し、ゲート開放、曳航と入航を行い、外板補修やマスト、ヤード等補修、支柱ワイヤー更新工事、空調装置更新工事を進める。2028年度には最終検査、出渠と回航、係留設備装着、ゲート閉鎖、おかえり海王丸イベントなどを予定している。
寄附の募集は、直接寄附、クラウドファンディング、企業版ふるさと納税制度を通じた寄附の3本柱で進められる計画。直接寄附は2026年度から随時受け付け、振込や持ち込み、募金箱の設置で対応する。クラウドファンディングは2026年度と2027年度の計2回を予定し、海王丸関連グッズや工場見学会などの体験、地域とのコラボを返礼品として想定する。企業版ふるさと納税は、富山県または射水市への寄附に対して法人関係税から税額控除する仕組みを活用する方針。
情報発表元:海王丸パーク - 帆船海王丸の大規模修繕について







