水産庁は2026年2月10日(火)、2025年(令和7年)における外国漁船に対する取締実績を公表した。これは、日本周辺水域での違法操業の防止や、国際的な水産資源の保存管理措置の遵守確認を目的とする取組の一環で実施されているもの。

2025年における水産庁漁業取締船による外国漁船への取締件数は、立入検査が10件で前年の7件から増加し、拿捕は2件で前年の1件から増加した。排他的経済水域(EEZ)内で発見された違法設置漁具(かにかご、ばいかごなど)の押収は13件で、前年の18件から減少した。北太平洋の公海における乗船検査は20件で、前年の24件を下回った。

EEZ内では、中国、韓国、ロシアとの二国間の漁業協定に基づき、各国漁船は日本の許可を得て入漁し操業できる一方、日中間では2017年6月以降、日韓間では2016年7月以降、入会操業に関する漁業交渉が合意に至らない状況が続いている。水産庁によると、2025年はロシア漁船に対してのみ操業が許可された。水産庁は、許可された操業条件などに従って操業が行われているかを確認するため、立入検査で魚倉内の漁獲物、操業日誌、漁具などを確認している。

また、EEZの境界線付近では、許可なく越境操業が行われないよう監視・取締りを行い、外国漁船により違法に設置されたとみられる漁具を確認した場合は押収している。日本海大和堆周辺のEEZ内では、中国漁船や北朝鮮漁船による違法操業が確認されており、日本漁船の安全操業を妨げる要因にもなっているとしている。2025年の退去警告隻数は延べ47隻で前年の延べ78隻から減少し、放水は延べ3隻で前年の延べ15隻から減少した。水産庁は、いか釣り漁業の漁期開始前の5月から同水域に漁業取締船を重点的に配備し、海上保安庁と連携して対応していくとしている。

さらに水産庁は、公海では地域漁業管理機関(RFMO)で合意された保存管理措置の遵守状況を確認するため、手続きに則った乗船検査などを実施している。2025年の公海乗船検査は、NPFC(北太平洋漁業委員会)の規則などに基づく乗船検査が14件、WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)の規則などに基づく乗船検査が6件で、合計20件だった。水産庁は、検査結果を当該漁船の管理について責任を有する当局と各RFMO事務局に報告したとしている。

水産庁は、取締体制の充実強化を図り、違法操業が多発する水域・時期に重点的な取締りを効率的に実施し、日本の水産資源や漁業秩序を脅かす外国漁船の違法操業に対応するとともに、国際的な資源管理に貢献していくとしている。

■水産庁漁業取締船による外国漁船取締実績

水産庁漁業取締船による外国漁船への立入検査件数
合計韓国中国台湾ロシアその他
2021年200020
2022年410030
2023年720041
2024年750002
2025年1012043

水産庁漁業取締船による外国漁船の拿捕件数
合計韓国中国台湾ロシア
2021年00000
2022年10100
2023年11000
2024年10010
2025年21010

※ 拿捕件数には逮捕件数を含む。

水産庁漁業取締船による違法設置漁具の押収
件数押収物(参考)
刺し網(km)はえ縄(km)かご漁具(個)漁獲物(トン、概数)
2021年184.30.01,00910.4
2022年231.41550.01,87712.2
2023年80.010.02861.7
2024年184.20.01,1895.3
2025年130.00.09281.5

※ はえ縄の長さについては、潮流等による絡みがひどく、計測不能なものを除く。


情報発表元:水産庁 - 令和7年の外国漁船取締実績について
 
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