画像提供:横浜市

横浜市は2026年1月1日(木)から、メタノール燃料船およびバイオ燃料使用船を対象とする入港料の全額減免制度を開始する。対象となるのは、メタノールを燃料とする船舶、および横浜港において混合比率24%以上のバイオ燃料混合油を300トン以上補油した船舶。

この制度は、2050年の脱炭素社会の実現を目指して横浜市が推進するカーボンニュートラルポート形成の一環として導入されるもので、国や民間事業者と連携しながら脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化を図るもの。今回の制度拡充は、脱炭素化の取り組みに加え、国際コンテナ戦略港湾政策の推進と、東日本最大の自動車貨物取扱機能の強化を目的としている。

横浜港ではこれまでも、ESIスコア30以上の船舶やLNG燃料船、LNGバンカリング船などを対象に入港料や岸壁使用料の減免措置を実施してきた。今回、新たにメタノール燃料船およびバイオ燃料使用船が追加されたことで、対象船舶が拡充された。

次世代船舶燃料としてのメタノールは、現在主に天然ガスから製造されているが、水素や二酸化炭素などからも製造可能なことから、脱炭素社会の実現に寄与する素材として注目されている。横浜市は、マースク、三菱ガス化学、出光興産などと連携し、メタノールバンカリングの国内実装に向けたシミュレーションを実施している。

一方、バイオ燃料は既存のディーゼルエンジンの仕様を変えることなく使用可能な次世代燃料として、船舶への導入が進んでいる。横浜港でも既に複数の船会社がバンカリングを開始しており、今回の制度によりその利用促進が図られる。


情報発表元:横浜市 - 日本初!メタノール燃料船とバイオ燃料使用船を対象に 入港料減免制度を開始します
 
【関連ジャンル】
 港湾 : 横浜港