今治造船は2025年12月19日(金)、丸亀事業本部において建造していた13,900個積みコンテナ船「ONE SERENITY」を竣工、発注者へ引き渡した。
「ONE SERENITY」は、13,932TEU相当のコンテナ積載能力を持つコンテナ専用船で、デッキ上には最大4段のラッシングブリッジを備える設計となっている。ホールド、デッキ上には多数の冷凍コンテナを積載可能であり、また、IMDG Code(国際海上危険物輸送規則)に準拠した各種危険物の積載にも対応している。
環境対応面では、最新の解析技術を活用し、運航頻度の高い船速・喫水に最適化した船型を採用しているほか、省エネデバイスやツイスト舵、海水との摩擦を低減する船体外板塗料などを導入し、燃費性能の向上を図っている。これにより、本船のEEDI(二酸化炭素排出抑制指標)は、規則基準値から約60%の削減を達成し、最新の国際基準を上回る性能を有している。また、Bow Wind Coverの採用により、実海域での性能向上も実現している。
さらに、硫黄酸化物(SOx)および窒素酸化物(NOx)の排出規制に対応するため、ハイブリッド型排ガス浄化装置(EGCS)、排ガス再循環システム(EGR)を搭載している。加えて、バラスト水処理装置やシップリサイクリング条約に基づくインベントリリストを備えるなど、環境保全対策が施されている。将来的なメタノールやアンモニアへの燃料転換、CO2回収装置の装備に関するコンセプト設計も行われており、これに対して船級協会のAiP(基本承認)を取得している。
本船の主要目は、全長335.94m、幅51.00m、深さ30.10m、総トン数は140,233トン、主機関は7G95ME-C10.6、航海速力は約22.0ノットで、船籍はリベリアとなっている。
情報発表元:今治造船 - 13,900個積みコンテナ船「ONE SERENITY」竣工【関連ジャンル】 造船メーカー : 今治造船












