今治造船は2025年11月21日(金)、同社広島工場にて建造していた13,900個積みコンテナ船「ONE SYNERGY(ONEシナジー)」を竣工、発注者へ引き渡した。
「ONE SYNERGY」は、13,932TEU相当のコンテナ積載能力を有するコンテナ専用船で、デッキ上には最大4段のラッシングブリッジを装備する。ホールド、デッキ上には多数の冷凍コンテナを積載でき、国際海上危険物輸送規則(IMDG Code)に適合する各種危険物の積載にも対応している。
環境性能においては、運航頻度の高い船速および喫水に合わせて最適化した船型を開発、省エネデバイス、ツイスト舵、船体外板塗料などの導入により高い燃費性能を実現した。これにより、二酸化炭素放出抑制指標EEDIは規則基準値から約60%の削減率を達成し、最新の要件を上回る性能を示す。さらに、Bow Wind Coverを採用することで実海域での性能向上も図るほか、硫黄酸化物(SOx)排出規制および窒素酸化物(NOx)排出規制への対応として、ハイブリッド型排ガス浄化装置(EGCS)および排ガス再循環システム(EGR)を搭載している。
環境保全対策としてバラスト水処理装置、シップリサイクリング条約に基づくインベントリリストも備える。将来的な燃料としてのメタノールおよびアンモニアへの転換、CO₂回収装置の搭載を見据えたコンセプト設計も実施し、船級協会からAiP(基本承認)を取得した。
同船の主要寸法は全長335.94m、幅51.00m、深さ30.10mで、総トン数は140,233トン。主機関には7G95ME-C10.6型を搭載し、航海速力は約22.0ノット。船籍はシンガポールとなっている。
情報発表元:今治造船 - 13,900個積みコンテナ船「ONE SYNERGY」竣工【関連ジャンル】 造船メーカー : 今治造船 広島工場












