防衛省統合幕僚監部は2025年12月6日(土)、中国海軍艦艇の動向として、空母「遼寧」を含む同海軍艦艇4隻が、沖縄本島と宮古島との間の宮古海峡の海域を通航、太平洋に進出したと公表した。
太平洋への進出が確認されたのは、クズネツォフ級空母「遼寧(16)」、レンハイ級(055型)ミサイル駆逐艦「南昌(101)」、ルーヤン(旅洋)III級ミサイル駆逐艦「西寧(117)」、同じくルーヤンIII級ミサイル駆逐艦「開封(124)」の4隻。
これら4隻のうち、空母「遼寧」は12月5日(金)14時頃に沖縄県の久場島の北約420kmの海域を航行することろが確認され、その後、12月6日(土)7時頃に4隻が沖縄本島と宮古島との間の海域を南東進、太平洋へ向けて航行するところが確認された。さらに、同日中に4隻が沖大東島の西約270kmの海域を航行、空母「遼寧」から艦載戦闘機や艦載ヘリが発着艦する様子が確認されている。
防衛省・自衛隊は、海上自衛隊の護衛艦「てるづき」や厚木航空基地を拠点とする第4航空群所属のP-1、那覇航空基地を拠点とする第5航空群所属のP-3Cにより警戒監視・情報収集を実施したほか、艦載戦闘機の発着艦に対しては、航空自衛隊のF-15戦闘機を緊急発進させる対応を実施した。
なお、緊急発進を行った航空自衛隊のF-15に関しては、12月6日(土)16時32分から16時35分頃までの間、空母「遼寧」艦載のJ-15が当該F-15に対してレーダー照射を断続的に行う事案が発生した。さらに、同日18時37分頃から19時8分頃まで、別のF-15戦闘機に対してもJ-15からレーダー照射が断続的に行われる事案が発生した。防衛省は12月7日(日)2時過ぎに小泉防衛大臣による臨時記者会見を実施し、中国側に強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れたことを公表した。
情報発表元:防衛省統合幕僚監部 - 中国海軍艦艇の動向について【関連ジャンル】 海運事業者 : 海上自衛隊 海運事業者 : 中国人民解放軍海軍












