画像提供:今治造船

今治造船グループの岩城造船は、2025年10月30日(木)、同社で建造していた64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「ULTRA UNITY」を竣工、発注者へ引き渡した。

「ULTRA UNITY」は共通構造規則(CSR BC&OT)の適用を受けたハンディマックスサイズのばら積貨物船で、穀物や石炭、鉄鉱石、セメント、スチールコイル、長尺鋼材など多様な貨物への対応力を持つ設計。各貨物艙にはトップサイドタンクとホッパータンクを併設し、フォールディングタイプのハッチカバーを前後方向に開閉する構造とすることで、大型の艙口を確保し荷役性を向上している。甲板上には4基のクレーンを備え、荷役設備が整っていない港湾においても独自に荷役を行うことが可能な仕様。

国際海上固体ばら積貨物コード(IMSBC Code)、国際海上危険物コード(IMDG Code)に適合し、多様な貨物への柔軟な対応も実現、環境対応面では、海洋汚染防止条約(MARPOL)の大気汚染防止に関する規則に準拠した機器を装備し、二酸化炭素排出抑制指標においてはフェーズ2の要件に加え、より厳しいフェーズ3要件も先取りで対応。バラスト水処理装置やシップリサイクル条約に基づくインベントリリストも搭載し、環境保全対策を強化している。

推進性能では、プロペラ近傍に設置された省エネ付加物、高効率プロペラ、摩擦抵抗を低減する船体外板塗料を採用し、燃費性能の最適化を図る構造となっている。

同船の主要寸法は全長199.98メートル、幅32.24メートル、深さ19.30メートルで、載貨重量は63,569トン、総トン数は36,278。主機関には6S50ME-C9.7型を搭載し、航海速力は約14.0ノット。船籍はパナマ。


情報発表元:今治造船 - 64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「ULTRA UNITY」竣工
 
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