
今治造船は2025年10月9日(木)、西条工場において建造した181,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「NORD TRAMP」を引き渡し。
本船は共通構造規則(CSR BC&OT)の適用を受ける9ホールド・9ハッチ構成のばら積み運搬船で、フランス・ダンケルク港への入港が可能な最大サイズのケープサイズ船として建造された。鉄鉱石や石炭などの固体ばら積貨物に対応するため、貨物艙ごとにトップサイドタンクとホッパータンクを備えており、比重3.0トン毎立方メートルの高比重貨物の隔倉積みにも対応した設計とされた。
環境面では、主機に排ガス再循環システム(EGR)を、発電機関には選択触媒還元装置(SCR)を搭載することでNOx第3次規制に対応、排ガス浄化装置(EGCS)を設置することでSOxの排出量を抑制する仕様とされた。加えて、プロペラ周辺には省エネ付加物を装備し、船体外板には摩擦低減塗料を採用することで推進性能と環境性能を高めており、二酸化炭素排出抑制に関するフェーズ2の要求を満たすとともに、より厳しいフェーズ3要件にも先行対応された。また、環境保全対策としてバラスト水処理装置や、シップリサイクリング条約に基づくインベントリリストも搭載する。
「NORD TRAMP」の主要寸法は全長291.96メートル、幅45.00メートル、深さ24.70メートルで、載貨重量は182,106トン、総トン数は94,321。主機には7S60ME-C10.6型を採用し、航海速力は約13.65ノット。船級は日本海事協会(NK)、船籍はリベリア。
情報発表元:今治造船 - 181,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「NORD TRAMP」竣工【関連ジャンル】