
今治造船グループの岩城造船は、2025年9月18日(木)、64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「OBI ISLAND」を竣工、引き渡した。
同船は、共通構造規則(CSR BC&OT)の適用を受けるハンディマックスサイズのばら積貨物船で、穀物や石炭などの一般的なばら積貨物に加え、鉄鉱石やセメントなどの高比重貨物、スチールコイルや長尺鋼材といった製品貨物にも対応する構造を有する。
船体構造は、各貨物艙にトップサイドタンクとホッパータンクを設けて積載性を高めており、前後方向に開閉するフォールディングタイプのハッチカバーを採用することで、貨物艙口を広く確保し、荷役作業の効率化も図っている。さらに、甲板上にはクレーン4基を装備しており、荷役設備が整っていない港湾でも自力で荷役を行うことが可能。
船舶は国際海上固体ばら積貨物コード(IMSBC Code)、国際海上危険物コード(IMDG Code)にも準拠しており、多様な貨物輸送に対応する設計となっている。環境面では、海洋汚染防止条約(MARPOL)の大気汚染防止規則を満たす各種機器を装備するとともに、フェーズ2の要件を満たすだけでなく、将来的なフェーズ3要件にも対応する二酸化炭素排出抑制機能を先行導入している。また、バラスト水処理装置やシップリサイクル条約に基づくインベントリリストも搭載している。
「OBI ISLAND」の主な仕様は、全長199.98メートル、幅32.24メートル、深さ19.30メートルで、載貨重量は63,543トン、総トン数は36,278。主機関にはMAN Energy Solutions製の6S50ME-C9.7型ディーゼルエンジンを搭載し、航海速力は約14.0ノット。船籍はパナマ。
情報発表元:今治造船 - 64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「OBI ISLAND 」竣工【関連ジャンル】