
今治造船は2025年8月12日(火)、広島工場において建造したコンテナ船「ONE SINCERITY(ワン・シンセリティ)」を引き渡し
同船は13,932TEU相当のコンテナ積載能力を持つ大型コンテナ専用船で、デッキ上には最大4段のラッシングブリッジを備える設計となっている。ホールド、デッキ上では多数の冷凍コンテナの積載が可能であり、さらにIMDG Codeに適合した危険物の輸送にも対応する。
船型には最新の解析技術を活用して高効率化を図った最適形状が採用されており、航行頻度の高い船速および喫水条件に対応する。加えて、省エネデバイス、ツイスト舵、摩擦抵抗を低減する特殊塗料などを導入し、高い燃費性能を実現、これによりEEDI(エネルギー効率設計指標)において、規則基準値からの約60%の削減を達成し、最新の環境要件を大きく上回る性能を有する。さらに、Bow Wind Coverの採用により実海域での航行性能も向上している。
環境対応面では、SOx排出規制およびNOx排出規制への対応としてハイブリッド型排ガス浄化装置(EGCS)や排ガス再循環システム(EGR)を搭載。加えて、バラスト水処理装置やシップリサイクリング条約に基づくインベントリリストも装備する。将来的な代替燃料としてメタノールやアンモニアへの転換、およびCO₂回収装置の装備に関するコンセプト設計も行っており、これらに関して船級協会のAiP(基本承認)を取得済み
本船の主要寸法は全長335.94メートル、幅51.00メートル、深さ30.10メートルで、総トン数は140,233トン。主機関にはMAN ES製の7G95ME-C10.6型を搭載し、航海速力は約22ノット。船級はLR、船籍はシンガポールとなっている。
情報発表元:今治造船 - 13,900個積みコンテナ船「ONE SINCERITY」竣工【関連ジャンル】 造船メーカー : 今治造船 広島工場