
今治造船グループの新笠戸ドックは、2025年8月12日(火)、64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「CORAL HALO(コーラル・ヘイロー)」を竣工、引き渡した。
「CORAL HALO」は、共通構造規則(CSR BC&OT)に準拠したハンディマックスサイズのばら積み貨物船で、固体ばら積貨物の輸送に適した設計となっている。各貨物艙にはトップサイドタンクとホッパータンクを備え、フォールディングタイプのハッチカバーを採用することで、前後方向に広く開口し荷役効率を高めている。さらに、甲板上には4基のクレーンを装備し、荷役設備の整っていない港湾での作業にも対応可能としている。
輸送可能な貨物は、穀物や石炭、鉄鉱石、セメントなどの高比重貨物に加え、スチールコイルや長尺鋼材といった製品貨物にも対応する。国際海上固体ばら積貨物コード(IMSBC Code)や国際海上危険物コード(IMDG Code)にも適合し、多様な貨物輸送に対応可能な仕様となっている。
環境面では、海洋汚染防止条約(MARPOL)の大気汚染防止に関する各種規則を満たす機器を搭載し、特に二酸化炭素排出抑制に関しては、現行のフェーズ2要件に加え、将来的なフェーズ3要件にも対応する仕様となっている。また、バラスト水処理装置の装備や、シップリサイクル条約に基づくインベントリリストの搭載など、環境保全への配慮も盛り込まれている。
推進性能においては、省エネ付加物や高効率プロペラを採用し、船体外板には海水との摩擦抵抗を低減する塗料を使用することで、高い推進効率を実現している。
「CORAL HALO」の主要目は、全長199.98メートル、幅32.24メートル、深さ19.30メートル、載貨重量63,541トン、総トン数36,278、主機関は6S50ME-C9.7、航海速力は約14.0ノット。船籍はパナマ登録となっている。
情報発表元:今治造船 - 64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「CORAL HALO」竣工【関連ジャンル】