
フィリピン沿岸警備隊(PCG)は2025年8月11日(月)、南シナ海・スカボロー礁周辺の約35隻のフィリピン漁船の警護のため、巡視船「テレサ・マグバヌア(Teresa Magbanua:MRRV-9701)」と「スルアン(Suluan:MRRV-4406)」、補給船「パママラカヤ(Pamamalakaya)」を派遣、この中で、中国人民解放軍海軍の艦艇と中国海警局の船舶の衝突があったと公表した。
フィリピン沿岸警備隊の公表によると、フィリピン船は中国側から危険な操船や進路妨害に遭遇、このうち、巡視船「スルアン」は放水銃による放水を受ける事態となったがこれを回避していた。放水を行っていた中国海警「3104」は、高速航行で巡視船「スルアン」を追跡中、右舷後方から危険な操船を行い、その結果、中国海軍ルーヤン(旅洋)III級ミサイル駆逐艦「桂林(164)」と衝突したと見られている。この結果、中国海警「3104」は船首部に大きな損傷を受け、航行不能となった。
事故後、フィリピン沿岸警備隊は直ちに支援を申し出て、海中転落者の救助や負傷者への医療援助を行なったほか、巡視船「テレサ・マグバヌア」がフィリピン漁船団を安全な場所まで護送、燃料や物資の補給を行ったとしている。
情報発表元:Philippine Coast Guard - PCG IMPLEMENTS KADIWA OPERATION IN BAJO DE MASINLOC AND OFFERS ASSISTANCE TO CCG FOLLOWING MARITIME INCIDENT【関連ジャンル】 海運事業者 : 中国人民解放軍海軍