画像提供:今治造船

今治造船は2025年7月22日(火)、本社・今治工場において建造していた40,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「CLIPPER MALLORCA(クリッパー・マヨルカ)」を引渡した。

同船は、5ホールド5ハッチの貨物倉を備え、トップサイドタンクを装備したセミボックス形状のホールド構造を採用、高比重貨物の隔倉積みが可能となっており、石炭や鉱石といったばら積み貨物に加え、長尺物やコイルなど多様な貨物に対応可能な設計となっている。加えて、トップサイドタンクを活かした穀物輸送にも適した構造とされた。

荷役設備としては、クロスデッキ上に4基のデッキクレーンを搭載し、各貨物倉には省力化・省スペース性に優れたフォールディングタイプのハッチカバーを備える。

環境対応では、海洋汚染防止条約(MARPOL)の大気汚染防止規則を満たす各種機器を搭載。二酸化炭素排出抑制指標に関しては、義務付けられているフェーズ2基準に加え、より厳格なフェーズ3基準も先取りでクリア。加えて、バラスト水処理装置やシップリサイクル条約に基づくインベントリリストも搭載し、環境保全への配慮を図る構成となっている。

推進性能の面では、プロペラ近傍に省エネ付加物を設置するとともに、高効率プロペラや海水との摩擦抵抗を低減する船体外板塗料を採用。これにより高い推進効率を実現した。

「CLIPPER MALLORCA」の主要目は全長182.93メートル、幅31.00メートル、深さ15.00メートルで、載貨重量は40,313トン、総トン数は25,003。主機関には6G45ME-C9.7型を搭載し、航海速力は約14.00ノット。船級はNK、船籍はシンガポールとなる。


情報発表元:今治造船 - 40,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「CLIPPER MALLORCA」竣工
 
【関連ジャンル】
 造船メーカー : 今治造船