画像提供:今治造船

今治造船は2025年5月13日(火)、同社グループで愛媛県上島町に所在する岩城造船で建造していた64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「BRIGHT KOWA」を引き渡したと公表した。

「BRIGHT KOWA」は、総トン数36,140トン、全長199.98m、載貨重量63,686トンのハンディマックスサイズばら積み運搬船で、共通構造規則(CSR BC&OT)の適用を受ける設計となっている。固体ばら積貨物の積載に適した構造とするため、各貨物艙にはトップサイドタンクとホッパータンクの両方を設け、前後方向に開閉するフォールディングタイプのハッチカバーを採用することで貨物艙口を大きく確保し、荷役性が高められている。甲板上にはクレーン4基を装備しており、荷役設備の整っていない港湾でも荷役が可能となっている。

対応貨物は、穀物や石炭に加え、鉄鉱石やセメントといった高比重貨物、スチールコイルや長尺鋼材といった製品貨物に対応している。また、国際海上固体ばら積貨物コード(IMSBC Code)や国際海上危険物コード(IMDG Code)の適用対象でもあり、多様な貨物に対応可能とされている。

環境対応面では、海洋汚染防止条約(MARPOL)に基づく大気汚染防止のための各種規則を満足する機器を装備しており、二酸化炭素排出抑制指標においては、本船に要求されるフェーズ2要件に加え、より厳格なフェーズ3要件にも先取りで対応している。加えて、バラスト水処理装置やシップリサイクル条約に基づくインベントリリストも搭載されている。

推進性能の面では、プロペラ近傍に設けられた省エネ付加物や高効率プロペラ、海水との摩擦抵抗を低減する外板塗料の採用により、高い推進性能が実現されている。

主機関は6S50ME-C9.7型を搭載し、航海速力は約14.0ノット。船級はNK、船籍はパナマ。


情報発表元:今治造船 - 64,000載貨重量トン型ばら積み運搬船「BRIGHT KOWA」竣工
 
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