画像提供:JAMSTEC

2025年3月19日(水)、ジャパン マリンユナイテッド(JMU)横浜事業所磯子工場において、海洋研究開発機構(JAMSTEC)向けに建造中の北極域研究船の命名・進水式が実施され、同船は正式に「みらいII」と命名された。

式典には愛子内親王殿下が臨席、文部科学大臣の代理として野中厚文部科学副大臣が命名を行った。愛子内親王殿下は同船の支綱切断も行った。

船名の「みらいII」は、一般公募による船名案を参考に、外部有識者の意見を踏まえて決定された。現在、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が運用する海洋地球研究船「みらい」の後継船として、北極域を含む調査・観測活動を引き継ぐことや、これまでの「みらい」による国際的な海洋地球観測の貢献・認知度の継続性が考慮され、「みらいII」と命名された。「II」を付すことで、国際研究プラットフォームとしての役割や、新たな砕氷能力などの特徴を表現している。

「みらいII」は、大気・気象・海洋・海氷などに関する多様な観測が可能な機器・設備を搭載し、北極海での活動に必要な砕氷・耐氷性能(ポーラークラス4)を備えている。さらに、「みらい」を引き継ぐ研究船として、船型の工夫により通常海域での航行性能も両立しており、日本の砕氷船建造技術を結集した船となっている。

同船の主要諸元は、全長128メートル、幅23メートル、喫水8メートル、国際総トン数13,000トン。砕氷能力は、平坦な1年氷1.2メートルを3.0ノットの速力で連続砕氷可能とされる。推進システムは電気推進方式で、可変ピッチプロペラ2軸2舵を採用。乗員は97名で、乗組員34名と研究者など63名を収容する。

進水後はJMUにおいて艤装工事が行われ、海上公試を経て2026年11月にJAMSTECへ引き渡される予定。


情報発表元:海洋研究開発機構 - 北極域研究船「みらいII」 命名・進水式が執り行われました
 
【関連ジャンル】
 船舶 : みらいII
 海運事業者 : 海洋研究開発機構
 造船メーカー : ジャパン マリンユナイテッド 横浜事業所 磯子工場