画像提供:海上保安庁

海上保安庁は2024年8月下旬、令和7年度予算の概算要求の概要を公表した。概算要求額は2,935億円で、令和6年度要求の1.12倍となる。この中で、新型の「多目的巡視船」の導入について概要が明らかされた。

「多目的巡視船」は、大規模・重大事案同時発生に対応できる強靱な事案対処能力を保持することを目的に、2029年度の就役が計画されているもので、今回の概算要求では1隻分として34.3億円が計上された。原発等へのテロの脅威、多数の外国漁船による違法操業、住民避難を含む大規模災害等への対応等の重大事案への対応体制を強化を目的としており、今回の概算要求は全体の建造費の一部となる。

「多目的巡視船」は人員の輸送を可能とするため、ヘリコプター甲板を装備するほか、大型車両の航送も可能となる計画。総トン数は約3万トンとなる見込み。

なお、令和7年度予算の概算要求では、この「多目的巡視船」のほか、「新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力」の獲得を目的とした大型巡視船1隻の予算も新規に計上されている。


情報発表元:海上保安庁 - 令和7年度海上保安庁関係予算概算要求概要
 
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