2021年2月8日(月)10時58分頃、高知県の足摺岬沖の海上において、海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう(SS-501)」と香港船籍の貨物船「オーシャン・アルテミス」とが衝突する事故があった。貨物船の乗組員に怪我はなかったが、「そうりゅう」乗組員3人が軽い怪我を負った。防衛省は、負傷者の緊急搬送の必要性はないとしている。
岸防衛大臣の発表によれば、「そうりゅう」は、定期検査後の練成訓練中であり、浮上に際し、周囲に船舶がいないか確認する目的で潜望鏡を上げた際に、当該貨物船と接触したとしている。事故により「そうりゅう」は艦橋部分にゆがみを生じ、アンテナマストの損傷、潜舵の使用不可などの損傷を負ったが、自力航行が可能な状態。また、「そうりゅう」通信手段については事故により一時、携帯電話のみの状態となった。このため、事故連絡の一報が第1潜水隊群司令にあったのは事故発生から3時間以上が経過した14時20分だったとしている。
現場海域では護衛艦「あさひ(DD-119)」、「いせ(DDH-182)」搭載ヘリコプターによる現場確認、P-1哨戒機による洋上確認が行われており、これまでに浮上油、浮遊物等は確認されていない。防衛省は事故原因については調査中としており、運輸安全委員会も事故調査官を指名、今後、事故調査に乗り出す方針。
「そうりゅう」は自力航行可能なため、2月8日(月)夜に高知港に入港する予定。
情報発表元:防衛省 - 防衛大臣臨時記者会見【関連ジャンル】 船舶 : SS-501 そうりゅう