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海技教育機構(JMETS)は、2020年1月5日(日)からマスト登りを伴う「帆船訓練」を再開する。訓練の再開は、2018年4月2日(月)に練習帆船「日本丸」で発生した実習生転落事故以来、1年9ヶ月ぶりとなる。

2018年の事故は、「日本丸」においてマスト登り訓練を行っていた実習生が約11mの高さから甲板に転落、搬送先の病院で死亡したもの。海技教育機構は事故後、外部有識者で組織する事故再発防止対策検討委員会を設置し、再発防止策を講じるまでは帆船実習を中断する対応を取っていた。

2019年3月、委員会から再発防止に係る対策について提言を取り纏めた報告書が公表されたほか、運輸安全委員会からも船舶事故調査報告書において再発防止策にかかる指摘があったことを踏まえ、海技教育機構は、指摘された全ての事項に対し、「日本丸」、「海王丸」両帆船を用いた検証と検討を重ね、新たな登しょう訓練等のプログラム策定、安全対策の構築に取り組んでいた。対策は、実習生一人一人に目が行き届く指導教官の配置や訓練参加の身体的基準の設定、墜落制止機能を備えた器具の導入など多岐に及ぶ。

今回の再開は、再発防止対策を講じ、検証委員会による審議・承認を得たことで決定されたもので、最初の訓練は、2020年1月5日(日)に「海王丸」に乗船する実習生に対し実施される登しょう訓練となる。


情報発表元:海技教育機構 - 「帆船実習の再開」について
 
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